教会建築の様式と歴史
教会は、主イエス・キリストのもとに集まり、祈りと賛美をする場だ。建築様式は、ユダヤ教の会堂(シナゴーグ)から始まり、キリスト教公認後の初期キリスト教建築、ビザンチン帝国で発展したビザンチン建築、修道院のロマネスク建築、ステンドグラスのゴシック建築へと続く。
時代が移り、構造も木造から煉瓦造、そして石造へと変わっていく。教会建築の歴史は、いわば建築技術の発展に伴う技術の変遷でもあるのだ。
最古の教会建築(3世紀)
現存する最古の教会建築は、シリアとイラクとの国境付近のドゥラ・エウロポスで発掘された「家の教会」遺跡とされる。中庭を囲むように礼拝室、聖餐室、洗礼室の3つの部屋で構成
初期キリスト教建築(4世紀〜6世紀)
キリスト教公認後、長方形平面によるバシリカ式教会堂(長軸式)と円形や多角形平面の有心式教会堂(集中式)が建設される。木造の初期キリスト教建築の2種類の形式は、現在でも構造等が発展し受け継がれている
ビザンチン建築(4世紀〜15世紀)
ビザンツ帝国で発展した集中式平面にドームを載せた形式。教会堂の主体は、大理石やモザイクで装飾された煉瓦造。トルコのアヤ・ソフィア(聖ソフィア)は、バシリカ式平面に大ドームを載せた名建築
ロマネスク建築(10世紀〜12世紀)
ロマネスク教会堂は、修道院文化の時代で、木造屋根架構に代わって石造ヴォールト構造が採用される。内部は、重く厚い石の壁と連続する石の天井に包まれた空間だ。代表建築は、南仏のル・トロネ修道院など
ゴシック建築(12世紀〜15世紀)
ゴシック建築は、尖頭アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレスの3種類の既知技術を組み合わせ、ステンドグラスを用いた構造に特徴がある
Comentários